2026.06.18 コラム
第1回 「接続」について
スタジオエレファントという会社を21年続けています。
21年も会社をやっていると、
「どんなビジョンを持っているんですか?」
とか、
「将来どんな会社にしたいんですか?」
と聞かれることがあります。
そのたびに、少し困ります。
もちろん会社として目指している方向はあります。
でも正直に言うと、私は昔からあまり「遠くのゴール」を見て生きてきた人間ではありません。
むしろ、目の前で起きていることに反応しながら生きてきました。
誰かが困っていること。
現場で起きている違和感。
うまく言葉にできないモヤモヤ。
そういったものに向き合いながら、一つずつ解決してきたような気がします。
そんな自分を振り返ってみると、最近しっくりきている言葉があります。
それが「接続」です。
人と人が接続する。
アイデアとアイデアが接続する。
過去の経験と今の課題が接続する。
一見関係のなさそうなもの同士がつながった瞬間に、急に景色が変わることがあります。
私はそういう瞬間が好きです。
映像の仕事も、よく考えると似ています。
現場には映像チーム、カメラチーム、照明チーム、音響チーム、舞台監督チームがいて、演者がいて、主催者がいて、観客がいます。
それぞれがつながることで、初めて一つの体験になります。
だから私たちの仕事は、映像を作る仕事であると同時に、接続を作る仕事でもあるのかもしれません。
振り返ると、人生の転機もだいたい接続から始まっていました。
新しい仕事も。
新しい出会いも。
失敗から学んだことも。
後になって振り返ると、
「あの時つながったから今がある」
と思うことがたくさんあります。
そして面白いことに、接続は最初から大きな話ではありません。
雑談だったり、
立ち話だったり、
何気ない一言だったりします。
たまたま同じ会社に入った、というのも接続です。
そこから少しずつ会話が始まり、気が付くと新しい何かにつながっている。
そんなことを繰り返してきたように思います。
このコラムでは、映像の話を書くこともあると思います。
会社の話を書くこともあるでしょう。
もしかすると全く関係ない話を書くこともあるかもしれません。
ただ、そのどこかには「接続」というテーマが隠れている気がしています。
今回は第1回ということで、私が大切にしている言葉について書いてみました。
そういえば、現場では毎日機材同士も接続しています。
仕事でも接続。
人生でも接続。
結局、私は接続ばかりしているようです(笑)